うつ病は女性に多く見られるって本当?年齢や原因などうつ病の男女比を比較

日本では1年間に人口の約3%の人がうつ病を発症していると言われています。男女比で見ると女性は男性の2倍うつ病になりやすいという調査結果が厚生労働省からも出ています。なぜ女性の方が男性よりうつ病を発症しやすいのでしょうか?女性と男性でうつ病の発症の仕方や年齢などにも違いがあるため、双方とも事前の予防対策が必要です。

うつ病とは

そもそもうつ病とは精神的・身体的ストレスなどにより脳が上手く働かなくなっている状態のことを指します。脳機能の低下により、憂鬱な気分になったり、物事に対してネガティブな考えになる、感情のコントロールが効かない、食欲の低下などの心理症状に加え、不眠症や過眠症、対人トラブルなども引き起こしてまう病気です。

男女比で見てみると女性の方が男性より2倍うつ病になりやすいと言われています。しかし男性はうつ病の他にもアルコール依存症や過労死が多いという調査結果があり、この2つはうつ病とも深い関係があるのです。

女性の方がうつ病になりやすい

女性は結婚に伴う対人関係や妊娠・出産などのライフイベント、生理前後の女性ホルモンの急激な変動などうつ病になるきっかけが多く、発症理由もさまざまです。

一番多く見られるのは女性ホルモンのバランスが崩れ、正常なバランスが保てなくなることからうつ病を発症することが多いとされます。

男性はアルコール依存症・過労死が多い

男性は女性よりもうつ病にかかる割合は少ないものの、アルコール依存症や過労死が多いとされています。原因は主に仕事やプライベート、対人関係によるストレスが多く見られます。

特にアルコール依存症とうつ病の合併は多く、うつ病や不安症、パニック障害などを抱えている人はアルコール依存症に陥りやすい傾向にあります。

うつ病とアルコール依存症のどちらが先に発症するかは人それぞれですが、どちらにしても専門医による治療が必要となるため、早めに病院で診察をしましょう。

男性と女性のうつ病発症の原因と年齢比較

男女のうつ病の割合は女性の方が多いということがわかりましたが、どのようなきっかけでうつ病を引き起こしやすいか、年齢や原因などを知って、事前に対策をしておきましょう。

女性は生理前後やライフイベントに注意が必要

前の章でもお話した通り、女性は結婚、妊娠、出産などのライフイベントや、生理前後のホルモンバランスの変動には注意が必要です。
PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)にも注意が必要です。特に生理前はホルモンバランスが崩れるため、気持ちが情緒不安定になりがちですが、通常は生理が終わるにつれ症状も治ります。

生理が終わっても症状が続いたり、生理中も症状がひどい場合は早めに病院に行き診察をしてもらいましょう。

男性はストレスや更年期にも注意

男性がうつ病になる原因で多く見られるのはストレスです。特に仕事のストレスが大半で、家に帰ってもしっかり休むことができずにストレスを発散できなくなり、ささいなことからうつ病を引き起こしてしまう可能性があるため、疲れたと感じたら休息の時間をしっかり取ることや、ストレス発散の場を設けるようにしてみましょう。

もう一つ注意が必要なのが、男性の更年期障害です。日本では更年期というと女性のイメージが強いですが、男性にも更年期障害はあります。

イライラしたり、憂鬱な気分になったり、不眠やめまい、不安な気持ちが続くなどは、症状はうつ病と似ていますが、更年期障害である可能性があるため、早めに病院で受診しましょう。

年齢比較

欧米などではうつ病は20代の若い層に多くみられるとされていますが、日本では若年者と中高年者でのうつ病の発症が多いとされています。

若年者は環境の変化が激しいため、ストレスによるうつ病発症が多いと言われていますが、中高年者は心的負荷が原因とも言われています。

うつ病と向き合うには

うつ病と向き合うには、まずうつ病の原因や症状を知り、自分や周りの人がうつ病を発症している可能性があるかもしれないということを認識しましょう。

うつ病であることを周りに言えずに悩み抱え込んでしまう人も少なくありません。

症状を知っていれば、自分や周りの人がうつ病である可能性に気が付けるため、まずが症状をよく理解し、そしてうつ病と診断された場合は、無理に直そうとさずに、リラックスして日々を過ごすことを心がけましょう。

 

 

 

 

 

 

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