産後のうつ病は再発しやすい!旦那さんもなりえる産後うつについて徹底解説

産後は心理的にも肉体的にもママへの負担はかなり大きく現れます。その一つとして代表的なものが産後うつです。産後のうつ病は一度発症すると繰り返し再発する可能性が高いため注意が必要ですが、実はママ本人だけでなく旦那さんも産後うつになる可能性もデータとして記録されています。今回はそんな産後うつに対する改善ほうなどを詳しくご紹介していきます。

産後うつの原因や症状は?

産後のうつ病とは、出産の後にホルモンバランスが崩れ、育児やプライベートに対して不安や環境の変化といったストレスにより精神的に不安定になることを指します。

原因

産後うつの主な原因は以下の3つです。

・出産に伴うホルモンバランスの崩れ
・不眠不足や出産・育児の疲労
・周囲からのストレス

<出産に伴うホルモンバランスの崩れ>
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは出産時に分泌量が多く変わります。また、授乳期間などもホルモンバランスが大きく変わるため、脳内の神経伝達物質に影響を与えると言われています。

<不眠不足や出産・育児の疲労>
生後3ヶ月くらいまでは2時間〜3時間周期ごとにしなければなりません。この期間は十分な睡眠が取れないため、睡眠不足になってしまうママが多いです。
肉体的な疲労は精神的な不調へと結びつくため、心身ともに疲労やストレスが溜まりうつ病を発症してしまう場合があります。

<周囲からのストレス>
出産後のママは赤ちゃんに咲く時間が大優先となるため、これまでの生活リズムが大きく変わります。そのため、家事が疎かになってしまったり赤ちゃんに対して一生懸命となるため、周囲の人からの配慮が欠けた言動や、自分のペースを乱されることに対して敏感に捉えがちになってしまいます。

産後は些細な言動や行動も負担やストレスと感じてしまうため、うつ病を発症しやすいとされています。

産後のうつ病は再発する?なりやすい人の特徴など

産後うつは一度かかると再発しやすいと言われています。
3人〜4人の割合で再発するとされ、一度崩れてしまったホルモンバランスを正常に戻すのに時間がかかったり些細な出来事で再発してしまうことがあります。

なりやすい人の特徴

初産婦の25%はうつの可能性があるとされており、産後のうつ病はとても身近な病気の一つです。
なりやすい人の特徴は以下の通りです。

・人に頼ったり甘えるのが苦手な人
・完璧主義者
・頑張りすぎてしまう人
・1人で家事や育児をしている人
・金銭問題や生活に対して不安がある人
など

特に1人で子育てをしている人は、産後うつになりやすいと言われています。
助けてくれる環境や人がいないと、自分1人で頑張るしかないため、心身ともにストレスや疲労が溜まりうつ病を発症しやすいためです。

産後は旦那さんもうつ病になってしまうケースも

近年「イクメン」という言葉が定着し、男性も育児休暇を取れる時代となりましたが、男性の産後うつも問題視されています。

子どもの夜泣きや、家事や育児の手伝いなど、急激な生活リズムの変動やプレッシャーによる旦那の産後うつも増えています。
さらに男性の産後うつはまだまだ浸透していないため見過ごされがちです。

夫婦どちらかのメンタルが不調となると、もう片方も不調に陥ってしまう可能性が高くあるため、母子だけでなく父子への支援や対策も必要となってきます。

産後うつの改善方法は?

産後うつの改善や治療は精神治療と抗うつ薬などの薬物治療の2種類です。

<精神治療>
精神治療では、カウンセラーやセラピストに自分の悩みやストレスを相談し、原因や対処法を見つけ出してもらいます。
精神治療の方法は各病院やメンタルクリニックにより異なりますが、早めの診察が重要です。
産後うつは心の病気のため、放っておくとどんどん症状が悪化し、ママだけでなく赤ちゃんの成長にまで影響してしまう可能性もあります。

<薬物治療>
産後うつの薬物治療は、うつ病の治療と同じ薬の投与となります。
授乳中は薬を飲むことに対して抵抗感があるママも少なくありませんが、薬を投与することで症状が収まるのが早くなります。
また近年は授乳中でも飲める薬も存在するため、主治医と話て見ましょう。

自分でできる対処法

産後うつに対して自分でできる対処法は以下の通りです。

・子育てや家事を頑張りすぎない
・毎日日光を浴びるようにする
・赤ちゃんが寝たら一緒に寝て休む
など

とにかく頑張りすぎないことが重要です。
家族や友人など、周りの人に頼ったり、自分の状況を話してみるのも自分でできる対処法の一つです。

産後うつのチェックシート

一般的に使われている産後うつのチェックシートで採点してみましょう。
9点以上の点数の場合、産後うつである可能性があります。

Q1.笑うことができて、物事の面白い面に気づけた
0 いつもと同様にできた
1 あまりできなかった
2 明らかにできなかった
3 全くできなかった

Q2.物事を楽しみに待つことができた
0 いつもと同様にできた
1 あまりできなかった
2 明らかにできなかった
3 全くできなかった

Q3.物事がうまくいかない時、不必要に自分を攻めた
3 はい、たいていそうだった。
2 はい、時々そうだった。
1 いいえ、あまり度々ではなかった。
0 いいえ、全くそうではなかった。

Q4.はっきりした理由もないのに不安になったり、心配になったりした
0 いいえ、そうではなかった。
1 ほとんどそうではなかった。
2 はい、時々あった。
3 はい、しょっちゅうあった。

Q5.はっきりした理由もないのに恐怖に襲われた
0 いいえ、そうではなかった。
1 ほとんどそうではなかった。
2 はい、時々あった。
3 はい、しょっちゅうあった。

Q6.することがたくさんあって大変だった
3 はい、たいてい対処できなかった。
2 はい、いつものようにうまく対処できなかった。
1 いいえ、たいていうまく対処した。
0 いいえ、普段通りに対処した。

Q7.幸せな気分で眠りにくかった
3 はい、ほとんどいつもそうだった。
2 はい、時々そうだった。
1 いいえ、あまり度々ではなかった。
0 いいえ、全くそうではなかった。

Q8.悲しくなったり、惨めになったりした
3 はい、たいていそうだった。
2 はい、かなりしばしばそうだった。
1 いいえ、あまり度々ではなかった。
0 いいえ、全くそうではなかった。

Q9.不幸せな気分で泣いていた
3 はい、たいていそうだった。
2 はい、かなりしばしばそうだった。
1 ほんの時々あった。
0 いいえ、全くそうではなかった。

Q10.自分自身を傷つけるという考えが浮かんだ
3 はい、かなりしばしばそうだった。
2 時々そうだった。
1 めったになかった。
0 全くなかった。