子どもも成長し子育てもひと段落したと思ったら、なんだか気分が落ち込みがちでやる気がでない。年齢的に更年期障害かもと思われがちな症状は、うつ病のサインかもしれません。女性の更年期障害とうつ病は見分けがつきにくく気づきにくいのも特徴です。女性は男性の2倍うつ病になりやすいため、更年期障害とうつ病の違いを自分で認識しておきましょう。
目次
更年期障害とうつ病の違い
一般的に更年期とは、閉経前後の4〜5年前のことを指すため年齢的には40代後半〜50代前半となります。
この時期は女性ホルモンの分泌が急激に低下するため、身体の臓器機能や代謝の低下、精神的な症状にまで現れることもあります。
更年期障害とうつ病の違いは、専門医に相談しないと見分けがつきにくいですが、症状が似ている・あるいは更年期障害の症状の一つとして抗うつ症状が発症するため、うつ病のチェックリストなどを自分で診断してみると良いでしょう。
更年期障害はいつまで続く?
更年期障害は閉経前後の4〜5年間と言われています。
そのため更年期障害の症状の一つとして抗うつ症状を発症した場合は、更年期が終わるとともに症状もなくなります。
しかし長い期間うつ病の症状が現れると症状が悪化してしまい、自傷行為に走ってしまう可能性もあるため、早めに診察を受けたり対策をすることが重要です。
女性ホルモンの急激な低下により抗うつ症状が出る
閉経前後は女性ホルモンの分泌が急激に低下します。
エストロゲンと言われる女性ホルモンは、リラックス効果や幸福感を感じるセロトニンの分泌を促す効果があります。
更年期はエストロゲンの分泌も低下してしまうため、気分の落ち込みや幸福感を感じられなくなってしまいます。
ストレスによる発症
更年期の時期は、子どもが成長し育児がひと段落することもあり、仕事の復帰や役職のある地位についたりなど、ライフスタイルの変動も多い時期となります。
仕事だけでなく、女性ホルモンの低下により体型維持や肌の調子の低下など、女性的な身体の悩み・美容面の悩みも増える年齢です。
そのため自分では気付かないうちに様々なストレスを抱え込んでいるため、ストレスによりうつ病を発症する可能性も高くあります。
更年期うつの改善方法は?
ご自身やご家族が更年期障害や更年期うつを発症した場合は、どのように改善すればいいのでしょうか?
ここでは薬物治療と、自分でできる改善法の2種類をご紹介します。
薬物治療や漢方による治療
更年期うつだと病院で診断された場合、処方される薬は抗うつ剤や抗不安剤、漢方などを処方されます。
また、更年期には女性ホルモンが急激に低下するため、エストロゲンを補充するホルモン補充療法もあります。
閉経後の骨粗鬆症や動機・自律神経の乱れの改善などに加え、肌のハリがよくなる・不眠症改善にも効果的です。
自分でできる予防法
薬を投与することに抵抗感がある方は、自分でできる予防法で対処しましょう。
・適度な運動を継続して行う
・瞑想・自分を客観的に見つめ直す
・生活習慣を見直す
など
<適度な運動を継続して行う>
年齢を重ねるにつれ運動不足になる人も多くいます。うつ病には適度な運動が効果的です。
うつ病のみならず、健康な身体を維持するためにも適度な運動は必要になるため、ウォーキングやサイクリングなど長時間適度に身体を動かせる、有酸素運動を生活の中に取り入れてみましょう。
<瞑想・自分を客観的に見つめ直す>
日本でも段々と浸透してきた瞑想ですが、瞑想は自分と向き合える時間を作れるため、うつ病にも効果があります。自分を客観視できる上、リラックス効果も促せます。アロマなどを焚いておこうとより効果的です。
<生活習慣を見直す>
うつ病と生活習慣は切っても切り離せないほど密接です。うつ病を発症すると不眠は過眠などで昼と夜が逆転してしまったり、食欲の低下や運動不足を引き起こしがちです。
朝しっかり起き、3食しっかり食べ、適度な運動をし、意識的に健康でいるために生活習慣を見直してみましょう。
1日のスケジュール表を作ったりすると目で見て行動できるのでおすすめです。
更年期うつは気付かれにくい
更年期障害は女性なら誰もが経験すること、しかし更年期うつは本人も周りの人も気付きにくく、早期発見が困難とされます。
まずは更年期うつの症状をしっかりと認識し、少しでもおかしいと思ったら自分で予防方法を実践するか、心配な方は早前に病院で診察をしてもらいましょう。
正しい知識を持ち、あまり気にしすぎず身構えずにいることが重要となります。